「プロ用機材がなくても自社で上手に商品撮影したい」
そんな風にお考えの方に、自社で商品撮影される場合のポイントをご紹介します。

知っておきたい2種類の商品写真

まず、商品写真は大まかに「商品説明写真」と「イメージ写真」の2種類に分類できます。
それぞれ撮影のポイントが異なるので、どちらを撮影するのか把握しておきましょう。

A 商品説明写真…商品の色・形・質感などを伝える写真

例えば以下のような写真で、物販用に自社で撮影する場合は大半がこちらに属します。
商品の特長に合わせて、明るい写真を複数枚撮影します。

B 商品イメージ写真商品の世界観を伝える写真

例えば以下のような写真です。
こちらは必ずしも必要ありませんが、同じジャンルの他社製品がこのような写真に力を入れている場合や、高級感を出したい場合、このような写真があるとイメージアップできます。

A 商品説明写真の撮影のコツ

光の当て方

実物の形や色を正確に伝えるには、充分な光の量が必要です。
そのため撮影用ライトなどの機材がない場合、日中の自然光で撮影すると実物に近い色で撮影できます。
直射日光を避け、室内でレースのカーテンごしなど柔らかい光を左側から当てると、影が目立ったり過度に光があたりすぎることがなく自然な立体感が出ます。

夜間の室内灯のもとで撮影された写真では暗くなりがちで、特に蛍光灯では青っぽく、白熱灯では黄色っぽくなるので注意しましょう。

背景選び

目立つ色や模様のある背景は、商品が目立ちにくくなったり背景の色が商品に写り込んでしまいます。そのため、商品と背景の境目がわかるよう、商品とは別の色の控えめな背景で撮影すると、商品が引き立ちます。

また、こんな点にも注意します。

ピント合わせ

一番見せたい部分にピントが合っていると印象が各段にアップします。
撮影したら必ず写真を拡大して、最も伝えたい部分にピントが合っているか確認しましょう。
撮影の機会が多い場合は、三脚があると手ブレを防ぐことができます。

全体写真は「ゆがみ」に注意

商品にあまり近づくとパース(遠近感)が強く出てしまうため、商品形状がゆがんで不自然な形状に見えてしまいますが、商品から離れてカメラのズーム機能を使うことで解消できます。
スマートフォンのカメラ性能によっては、ズームにより画質が悪くなるので要注意です。
お手持ちのカメラにグリッド表示機能があれば、表示することで水平に撮影できます。

商品の特長を強調

高額な商品や競合が多い商品で、他社製品と差別化したい場合は外せないポイントです。
特長」とは自社で考えている特長ではなく、比較検討される他の商品と比べて優れている点です。
商品のジャンルやアピールポイントによって、撮影の内容は異なります。
例えばこのような例があります。

お客さんの立場に立って撮影

店頭で商品を選ぶときに気になる点はすべて撮影します。
こちらはバッグを販売したい場合の一例です。

品質上クレームが想定される場合も敢えて撮影し、商品ページに注意書きと共に掲載しておくと、低いレビュー評価を防ぐことができます。

B イメージ写真の撮影時のコツ

背景と小物選び

生活感のある物(日用品やコンセントなど)が写っていると安っぽい印象になりますが、例えば写真のようなメガネの場合、脇役小物に手帳やグリーンと組み合わせることで、知的で爽やかなイメージを伝えることができます。
グリーンも造花ではなく本物を選ぶなど、脇役だからと妥協せず統一された世界観の小物と撮影すると、素敵なイメージ写真を撮影できます。

光の当て方

商品説明写真と同じように基本は明るい写真が良いですが、伝えたいイメージを優先しましょう。
例えば照明やお酒など、夜間に使用される商品の場合は、そのイメージが伝わるよう夜に撮影します。
ただし、夜間の雰囲気の写真だけでは本来の商品カラーや形状ががわかりづらいので、明るい写真と両方撮影し、商品ページに掲載します。

商品の配置

カメラの画面いっぱいに商品を撮影すると、ゆとりがなく商品が安っぽい印象になると共に、説明など文字入れをするスペースがなくなってしまいます。
そこで、全体に余白を多めに取ると、後から文字入れしたりトリミングしたりと画像加工しやすくなります。もし、予め文字入れを前提で撮影するなら予めそのスペースを確保して余白を空けましょう。

まとめ

以上、「商品説明写真」「イメージ写真」それぞれを撮影する際のコツをお伝えしました。
もし撮影時の役に立ちそう!と思っていただけたら、他の方にもシェアしていただけたらとっても嬉しいです。